■村長の鶴の一声で
インドネシアでは、児童婚の問題について長いこと議論が交わされてきた。
なぜなら、結婚が認められる年齢について法律で「女性が16歳以上、男性は19歳以上」と定めているにもかかわらず、モントン・プラジェ村がそうであるように、地方部ではいまだ法律より宗教指導者の教え、古くからの慣習、そして村の重鎮の主張が物を言うからだ。
このたびの件も、エフサン村長の「君たちは結婚しなければならない」という鶴の一声が決定打となっていた。
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■不安を語る少女の両親
インドネシアの複数のメディアが今、親族や近所の人々など数十人が祝福に駆け付けた、ふたりの結婚式の様子を伝えている。
だが、「男女が夜遅くに会ったり、女性が男性宅を訪れるようになれば、それは確かに結婚を意味します。でも娘たちはそんなつもりではなかったのです」と語るなど、ヌル・ヘラワティさんの両親の表情は浮かない。
幼な過ぎて経済力もないふたりは今、スハイミくんの家に同居させてもらっているという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)