ジャルジャル優勝の『キングオブコント』が称賛される理由 待たれた優勝
今年の『キングオブコント』を、ジャルジャルの優勝、三村マサカズの点数、後半有利の空気などから分析。
■ファイナルより1本目
主要なネタがどうだったかといえば、ファイナルのネタに相変わらず疑問もあり、笑福亭鶴瓶らが優勝したジャルジャルに声をかけたように、1本目のネタこそが大層評価できるものであったと言えるだろう。
ジャルジャルといえば、毎度のように2本目のネタが弱く優勝には届かないイメージ。今回もご多分に漏れずその傾向が見出せる。
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■審査形式がジャルジャルを優勝へ
『キングオブコント』は、1本目のネタの点数との合計で争われるからまだ余裕のある勝利となったものの、『M-1グランプリ』(テレビ朝日系列)のように審査員の1人1票形式で争う場合、ニューヨークが最も優勝に近いこととなる。
内訳は以下の通り。ファイナルのネタを重視したとすると、バナナマンの2人がニューヨーク票、松本がジャルジャル票、大竹一樹が空気階段票となる。全員同一点の三村次第とも言えるが、ニューヨークが最も優勝に近い。
■ジャルジャル優勝はよい結末
審査員の最後の1票は必ずしもこのような単純なものではないのだが、1本目のネタの点数が評価されることで、何度も優勝を逃していたジャルジャルが遂にすんなりと優勝できたのはよい結末だっただろう。
今さらジャルジャルが売れるのかと疑われてもいるが、バイきんぐの小峠英二にせよ優勝当初から今ほどに面白かったわけでもなく、これをチャンスとし、ネタの力をバラエティ番組上での面白さへと進化させてほしいものだ。
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(文/メディア評論家・宮室 信洋)