「エリンギ+香料」でマツタケご飯はつくれるのか 国産しか知らない子供で実験してみた

今年の国産マツタケはかなりお手頃。しかしもっと安くマツタケ感を味わう方法はないのだろうか。

2020/10/17 16:00



■はたして成功するのか…

エリンギご飯

「台所がマツタケの香りでいっぱいだねー!」と歓喜する子供A。これは、香り成分が揮発しやすいためと思われるが、一度しか食べたことがない子供が「マツタケの香り」とはっきり認識したことを意味する。

香料というとかなり人工的な香りなのではないか…と警戒していたのだが、それくらい自然な香りなのは驚きポイントであった。


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■思わぬ落とし穴も

「美味しい! 美味しい!」と食べる子供A。しかし子供Bは美味しいと言いながらも、「先週よりたくさん入ってるけど、ちょっと香りが弱いね」とコメント。ここで種明かししたところ、「やっぱり…何か違うと思った」とのことだった。

なんちゃってマツタケご飯

被験者が少ない実験ではあるが、騙せた割合は50%。本物のマツタケご飯と香料入りのエリンギご飯、一番の違いは「キノコ本体の風味」だ。マツタケご飯の場合、香りは米に染み出しているものの、マツタケの切れ端を食べたときに最も強く風味を感じる。

ところがエリンギは香りが弱いため、「よし、これマツタケだ」と思って噛み締めても期待通りの味・香りがせず、バグが起きたような感覚に陥るのだ。


■事前に漬け込む方法もトライ

松茸香料

だとすれば、エリンギ本体にもっと強くマツタケの香りをまとわせればよいのではないか。そこで、スライスしたエリンギに日本酒を加え、松茸香料を数滴振りかけて1時間ほど寝かせてから、あらためて炊き上げてみた。

ところが結果は、米に振りかけて炊いた場合とエリンギ自体の風味にはほぼ変化なし。しかも、初回に「香りが弱い」と言われたため、香料を増量(4合換算で6滴→10滴)したところ、「匂いがキツい」と食べ残されてしまった。なかなかバランスが難しい。

というわけで、松茸香料は「香り自体はかなり自然」「炊き込みご飯にした場合は、美味しいけれどもやはり天然の本物には遠く及ばない」ということがわかった検証結果だった。

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(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト

気象予報士岩手県永谷園マツタケ千種ゆり子
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