『鬼滅の刃』影響で全国の子供たちに変化 意外なスポーツにブームの兆しか
劇場版アニメが公開され、今まさに勢いに乗っている『鬼滅の刃」の影響で、あるスポーツを始めた子供たちが多いという。
■「実際に増えている」ようだが…
まずコンタクトをとったのは、「全日本剣道連盟」の広報担当。こちらの関係者も「鬼滅の影響で子供たちが剣道を始めた」という話をチラホラ耳にしているが、その絶対数は把握できないそう。
理由について訊ねると、「こちらが把握している剣道の選手人口は、あくまで『初段以上に達している人物』の登録数になります。なので『鬼滅の刃』の影響で剣道を始めたお子さんが多くても、現時点ではその影響力の多さを具体的な数字で見ることはできません」とのこと。
確かにブームが起こった直後に、素人剣士が初段を獲得するのは至難の業。それこそ鬼滅作中に登場する「刀を握って2ヶ月で柱まで昇格した天才剣士」の時透無一郎のような才覚がなければ、実現は難しいだろう。
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■道場の入門者は増えた?
続いて「全日本剣道道場連盟」に話を聞いてみると、やはりこちらの広報担当にも「鬼滅の影響で剣道を始めた」という子供たちの話は届いているのだが、把握できる剣道人口数は新型コロナウイルスの影響で「むしろ減っている」ことが判明。
「当連盟では毎年4月に『ワッペン保険』と呼ばれる保険登録を実施しておりまして、こちらにご加入頂くと後援大会で万一の負傷があった際、保険適応の対象となります。しかし今年は新型コロナの影響で中止になった大会が多く…そのため同保険の加入者も激減し、当連盟の把握できる選手の数はむしろ例年より減っています」と、現状について説明してくれた。
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■少年漫画とスポーツ
最後に、埼玉県・さいたま市に居を構える武道具専門店「尚武」に話を聞いたところ、剣道用品が最も売れるのは中学校の部活動が始まる新学期シーズンとなるため、現時点では鬼滅の影響はほぼ感じないとのこと。
ネット上では子供たちの剣道熱に対し、「漫画の影響で始めても長続きしないのでは…」など消極的な意見も少なくないが、「切っ掛けはどうあれ、興味を持つことが大切」という意見のほうが圧倒的に多く見受けられる。
実際、少年漫画がスポーツの競技人口に与える影響は大きく、鬼滅と同じ『週刊少年ジャンプ』で連載していた『キャプテン翼』や『SLAM DUNK』、『アイシールド21』や『ハイキュー!!』といった往年の名作を思い出す人も多いだろう。
福井県を拠点とする「三国剣道連盟」は公式認可のもと、鬼滅をモチーフにした「剣士募集」のポスターを作成。「竈門炭治郎を目指し、ぜひ一度竹刀を握ってみてください」と、未来の剣士たちに優しく呼びかけている。
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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)