今年は12年ぶりに「台風上陸」ゼロか 沖縄に上陸しない理由も気象予報士が解説

11月に台風が上陸したのは過去に一度だけ。このままだと「台風上陸なし」の一年に?

2020/11/05 08:40


 

■沖縄には11月も時おり接近

一方で、島や半島を横切って短時間で再び海に出る場合を「通過」、台風の中心がある地点から300km以内に入ることを「接近」としていますので、「沖縄本島を通過」したり「沖縄地方に接近」したりすることは何度もあります。

台風

近年は2018年、2019年と2年連続で11月の沖縄に台風が接近していますし、過去約70年の統計史上で29個が11月の沖縄に接近しています。つまり11月の沖縄には2年に1回ほどのペースで台風が接近していることになります。


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■GO TO沖縄は台風と小夏日和に注意

GO TOトラベルを利用して沖縄旅行を計画されている方もいるかと思いますが、この時期の沖縄は「台風」ともう1つ、季節外れの暑さ「小夏日和」にも注意が必要です。

高気圧の周りは時計回りに風が吹いており、高気圧が近づくときは北風、抜けていくときは南風になるというお天気の法則があります。

高気圧

本来この時期の沖縄は、高気圧が通過しやすくなり、安定した天気になることが多いのですが、沖縄付近を高気圧が通過した後が注意。南風のエリアに入るので、気温が上がり、11月なのに真夏の暑さが復活することがあります。

このような陽気のことを沖縄の方言で「十月・夏小」(ジュウグヮチナチグヮー)と呼びます。ここでいう十月は旧暦のことですが、この十月夏小をと小春日和をもじって、元石垣島地方気象台長の北村仲治さんが「小夏日和」と表現したとされています。

せっかく沖縄に行ったのに、暑すぎて熱中症でダウンというのも悲しいもの。沖縄旅行は、台風と暑さに注意して、無理のない計画を。

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(取材・文/気象予報士・千種ゆり子

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