お気に入りの洋服がキャップに変身 この企画の深い訳を運営者に直撃
世界にひとつだけのキャップを作れるメーカーが話題。その企画の中身とは…
日本中学校体育連盟によると、2012年度の軟式野球の競技人口は約26万人だったが、2019年度には約16万人に減少。高校野球人口も2014年の約17万人をピークに2019年には約14万人に減少した。この影響は、野球帽などを作っている業界を直撃している。
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■野球人口減少とコロナ渦で
オリジナルの帽子の企画・製造を行う「YUKIBOU」の運営者・池上氏。父が経営する町工場は、1995年頃から大手スポーツメーカーの下請けとして、野球帽を作っている。しかし、野球人口の減少とともに、年々発注が減って来ているという。
以前はプロ野球チームの帽子も製作していたが、近年は海外のメーカーのものを使う球団も増えてきた。また、中国やベトナムの工場へ発注がシフトしてしまっている現状もあるという。
さらに、コロナ渦で部活動の自粛や大会の中止が相次いだため、池上氏の工場も大打撃を被った。そのため、野球帽の仕事がなくなってしまった時期には、マスクを製造するなどしてしのいでいたそうだ。
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■世界にひとつだけのオーダーメイド
そんな社会情勢でも生き残れる策を必死に考え、「世界にひとつだけのオーダーメイドキャップ」という独自企画を本格稼働させた。
はじめまして
とある町工場で帽子職人として修行中の者です。
父の代から始めた野球帽を主とする縫製工場を継ぐ決心をしてから色々と頑張ってきたのですが、今年度の甲子園の中止や、部活動の休止から帽子の注文はほとんど無くなってしまいました。
(続きます) pic.twitter.com/crVsjsCpEq
— 帽子 (@bou4_1988) November 11, 2020
タンスに眠っている服やお気に入りの洋服を、「華麗にキャップに変身させる」ことが、この企画の一番の売りだ。