162人のクラスター発生した病院理事長が怒りの声明 旭川市はどう受け止めたか直撃
新型コロナによるクラスター発生病院理事長が怒りの表明。それに対する市側の見解とは…
新型コロナウイルスによるクラスターが複数の病院や高校、スポーツサークル等で発生している旭川市。市内の慶友会吉田病院では、1日までに患者と看護師、職員等計162人の感染が確認された。その病院の理事長が怒りの声明を公表した。
■理事長が怒りの声明公表
吉田病院の吉田理事長は、1日にホームページ上で「新型コロナウイルス感染症のお知らせ」としてこれまでの経緯と概要の説明を行った。
これが大きな反響を呼び、2日朝から病院のホームページがダウン。午後3時半現在も「ただいまアクセスが集中し、正常にホームページが表示されない状態が続いております」と表示されている。
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■さまざなな不条理や疑問が
吉田理事長は、「旭川市保健所・旭川市役所・旭川医大病院の対応について、さまざな不条理や疑問を感じている」と述べている。
まず旭川保健所に対しては「感染者の他病院への転院調整について保健所に強く要請を続けてまいりましたが、結果的にそれはかなわず、多くの患者が院内にとどめ置かれることになり、クラスターの拡大を招く原因になりました」。
「転院調整が遅々として進まなかった理由はいったい何であったのか」などと疑問を呈している。
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■市長に要請を却下された
旭川市に対しては、「勤務困難となった医療従事者が多数発生し、『医療崩壊』とも言うべき状況となってしまったことから、『災害』と認定して、自衛隊看護師の派遣、感染予防具の供給等を道に依頼してほしいとの要請を行いました」。
「しかしながら、西川市長からは「公共性」「非代替性」を満たさないとの理由から即座に却下され、ここでも対応が遅れる事態となり、その後の更なる感染拡大を招く事態になりました」と述べている。