忘年会シーズンの恐怖・駅での酔っ払い それ以上に危険な「4割の勢力」が怖すぎる
悲しいことに、決してゼロにならない駅員への暴力事件。果たしてどういった切っ掛けで起こっているのだろうか…。
駅構内などでよく見かける注意喚起のポスター。酔っ払いの迷惑行為について記されたデザインのものも見かけるが、よくよく考えると、さらなる恐ろしい事実が浮かび上がってこないだろうか。
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■「酔っていたから仕方ない」という責任転嫁
「子供がやったことですから…」「そんなことまだ根に持ってるの?」といった言葉は、非がある当事者側が決して口にしてはならないフレーズ。
あくまで被害を受けた側が「大人な対応」で済ませる際に口にするべき言葉であり、ここを履き違えると非常に図々しく滑稽な発言となってしまう。
これらとよく似た例で、酒癖の悪い人物に泥酔中の悪行を咎めるも「酔ってたんだから仕方ねーじゃん」と、耳を疑うような開き直りで返された経験のある人もいるのではないだろうか。
こちらも本来であれば酔っ払った側が自身の非を認めて謝罪し、それを受けた相手が「酔ってたんだし、仕方ないよ」と返す際に使われるのが自然。「酔っていたから何をしても許される」と捉えるのは、いち人間として恥ずべき振る舞いである。
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■多くの人が利用する「駅」
日頃から「酒癖が悪いやつ」と認知している人物であれば上手く回避することも可能なのだが、ときには街中で酔っ払いと突如エンカウントしてしまう不測の自体も。特に身動きがとりづらい「満員電車」などは距離をとることも難しいため、ヒヤヒヤした経験のある人も多いだろう。
ここで注目したいのが、JR駅構内などに貼られているポスター内の数値。例えば「酔った勢いで人生はこわれる」と大きく書かれたポスターを見ると、19年に発生した「鉄道係員」に対する暴力発生件数は581件にのぼり、そのうち飲酒時の人物によるものは61%である。
一見すると「酔っ払いは怖い」で済ませてしまいそうなデータだが、よくよく考えると残りの約4割はアルコールの入っていない素面の状態…ということに。酔った状態で人に暴力を振るう人物も当然恐ろしいが、素面の状態で見ず知らずの駅員に暴力を振るう人間も、同等かそれ以上に脅威ではないだろうか。
ツイッターなどでも話題提起されていたこちらの問題を探るべく、記者は日本民営鉄道協会に取材を敢行。すると駅構内で発生する暴力事件をめぐり、意外な事実が明らかになった。