「子供たちが医療従事者への手紙を無理やり書かされた」と話題 実態を教育現場に聞いた
小池都知事の発言で大混乱した現場もあった。その波紋について追った。
東京都の小池知事は21日の会見で、「都内の小・中学生の皆さんに、医療従事者の皆さんに対して感謝のお手紙をお送りするよう呼びかけてまいります」などと発言。
これに対してSNS上では「手紙を無理やりかかされた」といった声が相次ぎ、「先生にもう一回書いてこい」と突き返されたという声もあがっている。いったい現場で何が起きているのかを取材した。
■都教委が依頼した文の中身とは
小池知事の発言を受けて、東京都教育委員会は22日に区市町村教育委員会に対して「医療従事者の方々への感謝の気持ちを伝える取り組みについて(依頼)」という文章を発出。そこには児童・生徒が書いた手紙を都教育委員会に「25日までに着払いで送るよう」に明記されている。
東京都教育委員会はこの依頼について、「決して強制ではなく、可能は範囲で協力いただきたいという趣旨だ」と話す。
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■学校の状況に応じて工夫した教委も
豊島区教育委員会は「22日午前中に都から届いた通知を各学校に送り、教委としても独自に用紙の原案を添付するなど、できる限りの支援を行った」と話す。
結果として全校での取り組みとなり、校長会でも「良い機会なので、積極的に協力していこう」という声があがったという。すでに近隣の病院に手紙を届けた学校もあり、そういった学校は違う学年で行うなど、その学校の状況に応じて工夫して実施したという。
豊島区では教委が一部取りまとめを行ったが、その中には今回の対象ではなかった幼稚園児がきょうだいと一緒に書いた手紙も入っていたという。