7日から冬の嵐で猛吹雪による立往生の恐れ 不要不急の外出控えて
年末年始も日本を襲った寒波。その時以上に急発達した低気圧が列島に影響する予報が…。
■北日本から九州まで外出危険な暴風に
7日は、低気圧が直撃する北日本だけでなく、離れた九州でも暴風警報(含む暴風雪警報)が出される可能性が高くなっています。
風が強いだけでなく雪も降るので「吹雪による視界不良」に注意が必要です。
筆者は青森で気象キャスターをしていた経験があるのですが、雪は少しでも降っていれば、風が強いだけで、前が見えなくなります。雪国では普通なら車で2時間で行ける所が、5時間かかることもあります。
街中を歩いていても、周りが見えないために方向感覚がわからなくなり、遭難しかけたこともありました。今回は雪国だけでなく、西日本でも広く雪が降るため、そのようなホワイトアウト状態に陥る恐れがあります。
白、水色などの色が塗られている九州西部・山口・四国・紀伊半島などでも雪が降る予想で、注意が必要です。
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■停電、転倒、運休…ありとあらゆる被害も
その他にも、考えられる影響を以下に列挙します。
停電/西日本でも水道管凍結/暴風・凍結による転倒/公共交通機関の運休/雪崩/道路の通行止め/集落孤立/落雪による事故/除雪中の事故/ホワイトアウトで車の事故/吹きだまりによる車の立往生→低体温症、一酸化炭素中毒/農業用ハウス等の積雪による被害
落雪や除雪中の事故については、少なくとも秋田県で7名、新潟県で6名の方が今冬すでに亡くなっています(1月6日時点)。雪に埋まってしまった際に自力で脱出することは困難だと言われていますので、やるべきことは2つです。
① 周囲の人に助けを求めることが一番。そのために、必ず携帯電話を身に着けておきましょう。
② アイス・マスキングを遅らせるように両手で雪をかきわけ、なるべく広く空間確保を試みる。パニックになると無駄に酸素を消費してしまい、生存率が下がってしまいます。
(※アイス・マスキングとは、雪が自分の呼気によって解けて再び固まることで氷の膜ができてしまうこと。氷は空気を通さないので、窒息死に繋がります) 参考:日本雪崩ネットワーク公式サイト
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(取材・文/気象予報士・千種ゆり子)