コロナ禍で苦境のゲーセン業界 自販機の意外すぎるポテンシャルに注目集まる

コロナ禍で非常に厳しい状態が続いているゲームセンター業界。そんな中、とあるゲーマーのツイートが注目を集めている。

新型コロナウイルスの影響を受け、各地のゲームセンターが非常に厳しい状況にある昨今。とあるゲーマーの投稿したツイートが、ゲーセンを愛する全ての人々に感銘を与えている。


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■ゲーセンの「収益」

注目を集めているのは、ツイッターユーザー・だらさんが12日に投稿した一件のツイート。そこには「ゲーセンに設置されているジュースの自動販売機、若干ですがゲーセンの売上になっています」「具体的な数字は契約によって違いますが大体30%前後のマージン率なので、160円のジュースなら1クレジット分ぐらいの売上になります」と、ゲーセンにおける自動販売機からの収益に関する情報がつづられていた。

ツイートの文末は「ジュースを買うならゲーセンで!」「頭の片隅にでも覚えてて下さい」という言葉で締め括られている。


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■「知らなかった…」と驚きの声

ゲーセンには当たり前のように設置されている自販機だが、店舗における「重要な収益である」ということを、同ツイートで初めて知ったというゲーマーは多数。

ツイッター上には「知らなかった、これからはゲーセンで飲み物買うようにしよう」「少しでも支援になればと思います」といった声が多数上がっており、「ゲーセンでジュースを買おう」というハッシュタグも生まれた。

しかし実際のところ、ゲーセンにとって自販機からの収益はどれほどのものになっているのだろうか。

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■ゲーセンに確認してみて驚き

ジュースの単価は120〜200円前後が相場だが、「塵も積もれば山となる」の言葉どおり、全体の売り上げはかなりまとまった金額となる。

例えば『ウルトラストリートファイター』(ウル4)、『中毒パズル レベルス』といったタイトルが人気を博している東京・立川の「ゲームセンターWILL」に話を聞いてみると、ひと月あたりの売り上げにおける「自販機からの収益」は1割弱になるという回答が。特にコーヒー飲料やエナジードリンク系の人気が高いという。

もちろん全てのゲーセンが同程度の内訳を記録しているわけでなく、同店の店長は「うちはお店の規模が小さい分、自動販売機の売上の割合が高くなっているのだと思います」とも考察していた。

続いて格闘ゲームに関するイベントや大会、動画配信などで注目を集める埼玉・南浦和「プレイスポット ビッグワン2nd」に話を聞いてみると、こちらはひと月当たりの売り上げ内で「自販機からの収益」が3割近くを占めているそう。

予想以上の金額に思わず驚いてしまったが、充実したドリンクのラインナップを見るとそれも納得。特に「JAVA TEA」と「エネルゲン」が人気だそうで、言われてみれば記者の知人の強豪ゲーマーも、ゲーセンでは「エネルゲン」を愛飲していた。

またWILLやビッグワン2ndに自販機を設置し、管理(補充)などを行なっている「株式会社ユカ」の営業担当に詳しい話を聞いてみたところ、「ゲームセンターさまだけに限らず、路上やスポーツセンターなんかに設置されている自動販売機も、仕組みは基本的に同じです」「飲み物が売れた分だけ、その内の数パーセントが利益となって所有者の方に還元されるようになっています」とのことだ。


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■ゲーマーたちの思いを代弁

ちなみに件のツイート投稿主・だらさんは格闘ゲーム『ヴァンパイアセイヴァー』のプレイヤーで、同作を盛り上げるためYouTubeチャンネルも開設した生粋のゲーマー。

「この手の(売り上げに関する)話、店側発信だとやらしい話になるので、僕らの様な立場の人間が積極的に発信していきたい内容だと思います。ゲーセン文化を守りたいという方、是非とも拡散してもらえると助かります!」と、自身の思いをつづっている。

かつてゲーセンには「不良の溜まり場」など悪いイメージが抱かれていた過去があることを否定はしない。しかし夢中になって通い詰めた経験がある人は、あの空間でしか生まれ得ない空気感やコミュニティに「救われた」という経験もあることだろう。

なくしたくない大切なゲーセンがある人は、自販機を活用することを忘れないでほしい。

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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ