菅直人元首相、原発事故を振り返る 東電撤退阻止は「人生で最も重くつらい決断」

東日本大震災から早10年。当時の陣頭指揮を執った菅直人元首相が、ブログで原発事故を振り返る。最後は「脱原発」への思いも新たに。

2021/03/11 22:15


 

■事故の凄惨さを再度訴える

その後も、菅元首相は「彼らはまさに全身全霊をかけて、日本を壊滅の危機から守り通してくれました。吉田所長をはじめとする現場の皆様に、この場を借りて改めて心からの感謝と敬意を表したいと思います」と現場の作業員を称賛。

後半では、「国民の皆様にも、原発事故の深刻さについて、改めて思い起こしていただきたいと思います。一歩間違えば日本が壊滅しかねない事故であったことを。そして、福島県をはじめとする多くの皆様から、住み慣れた故郷を半永久的に奪ってしまったことを」と、再度事故の凄惨さを語りかけた。


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■脱原発への思いも新たに

事故の影響を強調した菅元首相は、ここから「脱原発」の主張につなげていく。「どんなに『発電コストが安い』と言われても、これほど大きなリスクをはらむ原発を使い続けることを、私は決して認めることはできません」とし、有事に取り返しのつかない原発は止めるべきだとの持論を強めた。

さらに、太陽光をはじめとする再生可能エネルギーが、事故後の10年で急速に拡大・発電コストが低下していると指摘。

「今や日本で使う電力のすべてを再生可能エネルギーで賄うことも、決して夢ではありません」と代替手段を挙げると、最後は脱原発に「残された政治家人生のすべてをかけて、その実現に向け全力を尽くします」と決意を新たにした。

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(文/しらべぇ編集部・玉山諒太

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