月経のたびに目から出血 20代女性が極めて珍しい「ヘモラクリア」と診断
耐え難い痛みを伴い、子宮内膜組織が確認されるのであれば、それは子宮内膜症の扱いになるという。
■混合型の経口避妊薬で治療
ゴーシュ博士は、女性にエストロゲン・プロゲステロン混合型の経口避妊薬を、3ヶ月にわたり服用してもらった。すると効果が確認されたという。
ただし、そうした薬は嘔吐、頭痛、抑うつ、睡眠障害などの原因でもあり、長年にわたり常用するとなると様々な問題も。深部静脈内血栓が生じるリスク、服用年数や本人の年齢によっては子宮頸がん、胆石、心臓発作のリスクも視野に入れ、各種の検査を定期的に受ける必要があるそうだ。
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■子宮内膜症との違い
月経困難症のひとつである子宮内膜症。骨盤内や卵巣に生じることが多いが、ときには膀胱、へそ、肺、直腸や横隔膜など、本来あり得ない場所で子宮内膜組織が増殖し、月経の度にそこで出血が起きてしまう。
この女性の場合も、もしも強い痛みを伴い子宮内膜組織が確認されれば、ヘモラクリアではなく子宮内膜症の扱いになっていたそうだ。悪性ではないが視力に影響し、精神面でのショックも強いというヘモラクリア。緑内障が起きるリスクも高いという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)