大阪市立病院看護師がワクチンや注射器を盗み自身の子供3人に接種 病院機構に聞いた
看護師の行為は警察にも相談し、保健所にも報告済み。いったい何が起きていたのか。
大阪市病院機構は29日、大阪市立総合医療センター(同市都島区)の女性看護師(45)が無断でインフルエンザワクチン液などを持ち出し、自身の3人の子供に接種したと公表。しらべぇ取材班は、同機構から詳しい話を聞いた。
■外来接種後に無断持ち出し
機構によると、2019年12月ごろ女性看護師は勤務する病院のワクチン外来でインフルエンザワクチン接種を担当。通常インフルエンザ液のバイアル(瓶)には2人分が入っているが、少し余る設定になっているそうだ。
病院では外来患者に接種し、「何人に接種し、何瓶使ったか」をチェック後、医療廃棄物として捨てる規定になっている。看護師は自ら確認を実施した後、使用済みワクチン数瓶から余ったワクチンを注射器で抽出。
その液を2瓶にまとめ、3本の注射器とアルコール綿と一緒に無断で自宅に持ち帰った。
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■「もったいないと思った」
持ち帰ったワクチンは医師の指示なしに、自身の子供3人に接種。その後使用したインフルエンザワクチンの空き瓶と注射器は病院に持参し、医療廃棄物として捨てた。医師の指示なくワクチンを接種する行為は、医師法に抵触する可能性があるという。
女性看護師の行為は、2020年12月下旬に内部通報で発覚。本人に聴取したところ、行為を認めたが「捨てるものなので、もったいないと思った」などと話したという。