瀧内公美、桜のシーンに見た加藤卓哉監督のこだわり 「良い緊張感もありました」

2日公開の映画『裏アカ』で主人公・伊藤真知子を演じる瀧内公美にインタビュー。自身が演じた真知子への思い、役者という仕事に対する向き合い方など話を聞いた。


 

■演じながら抱いた真知子への思い

瀧内公美

―――先ほど、最初に脚本を読んだときに感じたことを聞かせていただいたのですが、真知子を演じていく中で、彼女に対する気持ちに変化などはあるものなのでしょうか?

瀧内:真知子には「幸せになってほしい」と、純粋にいつも思っていました。あなたはあなたでしかないから、そんなに人と比べなくてもいいし、あなたなりの生き方を自分で模索していくしかないんだよ、正解なんてないんだからさって。


でもこういう状態になってしまうことだって大いにあるし、真知子の代弁者としての私は、彼女が苦しんでいる満たされない感情や葛藤を丁寧に積み重ねていくようにしました。


―――僕も「真知子には幸せになってほしい」とずっと思っていました。と言うのも、真知子はずっと変わらなかったというか、信じているものがちゃんとある素敵な女性だなと。

ただ「変わらない」というのは、変わる環境に受け身過ぎるという見方もできるのかなと思いました。

瀧内:その意味では、これは裏話ではあるんですけど、もともと台本には、真知子のスマホが車にひかれて潰されてしまうシーンがあったのですが、「自分の手でスマホを手放したい」と監督に提案させていただきました。


それが一つの変化で、スマホを自ら手放すことによって、真知子の成長した部分が見えるようにしたいと思って。SNSのフォロワー数が自分の価値だと思ってしまっていたところから、本当の自分の価値は何だろうと、自分で判断して、行動する。


そのためにまずスマホを手放す。人って急に変われないし、地続きではあるんだけど、最後は自主的になることが大切なんじゃないかな、と。


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■役者の仕事で「悔しさはいつもある」

―――さやかとのやり取りもそうですが、真知子が思い悩んでいく中で「悔しい」という感情を上手く整理できなかったことも大きいのかなと思いました。瀧内さんは仕事をする中で「悔しさ」を感じることはあるほうですか?

瀧内:悔しさはいつもあります。現場に行って監督が求めているものを出せなかったり、自分が行き着きたいラインまで及ばなかったりしたときは悔しいですし、正解がない仕事なので、これで良かったと思えることはなかなか少ないですかね。


―――正解がないだけに「応えられなかった」という線を引くのも難しいのかなと思います。どういったものを基準にしているのですか?

瀧内:肌で感じる空気感…(笑)? あれ、これどうなんだろう? と思う瞬間ってありますよね。だからこそ、人の目を気にせず、邪念に負けず自分が「これです」と思ったものを提示できるか、一発目に出せるものはちゃんと出せているのか、いつも考えます。


集中力を高めることと、それを持続することがなにより大事なんだろうなぁって。ただ、これが今の自分なんだなと客観視できるようにもなり次の現場への修正点が以前より具体的に見えてくるようになりました。


―――キャリアを重ねたからこその良い変化ですよね。

瀧内:いろんな方に出会って、いろんな言葉をいただけたので。人との出逢いが自分を成長させてくれているんだろうなと思います。

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