古賀稔彦さん、生前遺した「柔道精神」がベトナムで奇跡を起こしていた

柔道金メダリスト・古賀稔彦さんが亡くなって10日。生前、最後に訪れた海外の道場を取材した。

2021/04/05 17:15

古賀稔彦
(提供:ベトナム・カウザイ柔道クラブ)

バルセロナオリンピック柔道男子71kg級の金メダリスト・古賀稔彦さんが先月24日に亡くなって10日が過ぎた。

4日、古賀さんの次男・古賀玄暉が福岡で行われた「柔道・全日本選抜体重別選手権」男子60キロ級で亡き父に捧げる初優勝を果たし、日本中に感動を与えているが、一方日本から遠く離れたベトナムの地でも一つのドラマが起きていた。


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■舞台は「カウザイ柔道クラブ」

近年、ベトナムをはじめ東南アジア諸国の柔道文化はめざましい発展を見せているが、指導者の不在や、練習場不足など環境面の問題もあり、まだまだ「JUDO」発展途上国の粋を脱せていない状況だ。

ベトナム・ハノイにある「カウザイ柔道クラブ」は、畳を敷き詰めた道場を設けており、日々“心・技・体”を磨くべく柔道に打ち込む練習生たちが集まっている。通常の練習に加え、交通事故が比較的多い土地とあり「自転車」を使った受け身練習や、肩車をしての乱取りなど、だいぶ我流なトレーニングも交えつつ、鍛錬や礼節の重要さをハノイの人たちに教えている。


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■生前、最後のロケで…

古賀稔彦
(写真手前左がタンさん、右奥が古賀稔彦さん。収録時、有段者は1人だけだった。提供:ベトナム・カウザイ柔道クラブ)

古賀さんとこの道場の出会いは2020年3月。同月にTBS系で放送されたドッキリ番組『ぶっこみジャパニーズ』での収録のことだった。生前、古賀さんがリモート出演以外で最後に出演した番組になる。

柔道未経験という触れ込みの古賀さんが道場の門下生となり、道場長・タンさんや、道場唯一の黒帯・グエンさんの下で数日間練習を体験した後、最終日に「じつは金メダリストだった」と種明かし。その後、正しい日本の柔道を指導してあげるという内容だ。

種明かしの瞬間、道場メンバーはみな頭を抱えて驚き、その後、「まさかあなただったとは…」「一緒に柔道ができて光栄です」と感激した様子を見せていたのが印象的だった。

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