吉野家、長年の弱点克服し「最強のカレー屋」に しかし見過ごせない懸念事項も…
8日より吉野家が新メニューを販売開始。ユーザーからは喜びの声が続出している一方、嘆きの声も少なくないようで…。
令和も3年目を迎えた現代は、まさに「多様性」の時代。それは様々な事柄に波及しており、牛丼チェーン店を例にあげても「牛丼だけが美味しければそれで良い」と感じているユーザーは少ないことだろう。
今回は、最強のカレー屋の座に王手をかけた「吉野家」の魅力について注目していきたい。
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■三者三様の在り方
牛丼チェーンといえば、定食やカレーなどのメニューも充実している「松屋」、バリエーション豊かな丼ものを多数揃えた「すき家」、変化球は少ないがクラシックで王道な牛丼を味わえる「吉野家」の3社が代表格。
それぞれに異なる魅力があるため「どこのチェーン店が一番好き!」と決めるのは、なかなか難しいものだろう。しかしこれまで牛丼一筋を貫き、変化球にやや乏しい印象の強かった吉野家がここ数年の間に定食メニューに力を入れ、つい先日も焼肉屋としての魅力に開眼したばかり。
さらにこの度は松屋のお家芸であった「カレー」でも魅力的な新メニューを打ち出し、まさに令和の牛丼チェーンに相応しい多様性を見せているのだ。
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■長年の弱点・カレーを克服
ガチの松屋勢の間では「松屋はカレー屋」という格言もあるように、カレーメニューにおける不動の地位を確立していた松屋。一方で吉野家について語られる際、カレーメニューについて触れられるのはごく稀であった。
そんな吉野家が先日8日より大人気商品「黒カレー」を2年ぶりに復活させ、「肉だく牛黒カレー」をはじめとする7商品を新たに販売開始。
さらに「神田カレーグランプリ」で2019年に優勝した名店「カリガリ」監修の「カリガリ肉だく牛カレー」の販売までスタートしたのだから、まさに敵なしである。
記者も速攻でチェックしてきたが、名店ひしめくグランプリで優勝という「最強のカレー屋」の名に恥じぬクオリティであった。しかしネット上の声や、これまでの吉野家の傾向を鑑みると、課題や懸念事項も少なからず上がってきており…。