東京・北区の『鬼滅』聖地を訪れて衝撃 日輪刀誕生の瞬間に感動の声相次ぐ
『鬼滅の刃』人気キャラクター・胡蝶しのぶの産土神社として知られる滝野川の神社。先日はこちらの神社で奉納鍛錬が行われており…。
■思わず二度見してしまった「柱」
『鬼滅』作中では鬼を寄せ付けない効果のある「藤の花」が展示してあるのも面白いが、記者が個人的に最もツボに入ったのが「蟲柱・胡蝶しのぶ産土神」と書かれた木製の柱。
裏側には「この柱はお胡蝶しのぶの背丈(151センチ)になっています」と丁寧に記されており、こだわりぶりが何とも微笑ましい。
また境内中央では疫病収束祈願祭を執行したのち、水木氏による奉納鍛錬を実施。
13時より開始し、そこから3時間近くぶっ通しで刀を鍛え上げる姿に多くの参拝客が興奮と感嘆の声を上げていた。外国人の参拝客も多く、ワールドワイド視点での「日本刀」の魅力を改めて実感することができた。
関連記事:「鬼滅の社」が神社に突如出現 カラフルな鳥居と神対応で鬼滅の聖地なるか
■参拝客からの質問にも気さくに対応
「周りを硬い鋼で包む代わりに、中央部分は柔らかくなっている…という構造ゆえに、日本刀は衝撃に強い刀となっています」といった具合に、随所に解説を挟みながら刀を鍛えていく水木氏。
参拝客からの質問にも気さくに答えている姿が非常に印象的であった。ちなみに水木氏のサポートをしている男性はなんと、普段は滝野川にある「ニース洋菓子店」でパティシエを務めている大谷光二さん。
武道の経験がある大谷さんは、パティシエという職業柄もあってか「物を作ること自体に興味があった」ともコメントしており、水木氏と息のあったコンビネーションを見せてくれた。
水木氏曰く「現代において日本刀を作る刀鍛冶の数は、一説には200人から300人とも言われています」「しかし昔は、日本刀を作るために国家試験をパスする必要がなかったので…」とのことで、有資格者を除くと正確な数は把握できないそうだ。
国際化の進む令和の世では、日本古来の文化が次第に衰退している側面は決して無視できない。しかし一方で、その独自の文化性が国際的に高い評価を得ているのもまた事実。
大正時代の日本を舞台とした『鬼滅』の大ヒットを受け、若い世代を中心に日本古来の文化への関心が高まっている風潮は、個人的にはとても素晴らしいものに感じられる。
・合わせて読みたい→『鬼滅の刃』を猛プッシュする映画館に入ると… スタッフの本気度に震えた
(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)