『チェンソーマン』のアニメ映画化を早くも期待する理由 映画的漫画の登場
『ジャンプ』アニメ映画の真打ちは『チェンソーマン』。映画的手法で魅せるアニメの新時代。
■映画『SLAM DUNK』
『SLAM DUNK』のアニメ映画化も注目だ。テレビアニメでは、原作における最終戦の山王工業戦のアニメ化までに至っていないので、『SLAM DUNK』の劇場版アニメ化は、ファンからは山王戦のアニメ化を期待されている。
しかし、『SLAM DUNK』自体名作であり、序盤にトップの人気キャラクター三井寿による乱闘からの安西監督への「バスケがしたいです」といった名シーンがあることから、このシーンを中心にまずはアニメ映画化するのではないだろうか。
『ジャンプ』アニメの映画化ブームの展開には、制作スタッフの目線からしても未知の可能性を秘めているだろう。
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■『チェンソーマン』
そして、『ジャンプ』アニメの映画化ブームにおいて最も注目すべきは、『チェンソーマン』という漫画だ。『チェンソーマン』は、昨年の12月にアニメ化が発表されている。
制作会社は、『呪術廻戦』と同じくMAPPA。『チェンソーマン』に対し「何としてもMAPPAが映像化したい」とコメントを寄せている。
『チェンソーマン』は、第1部が完結した11巻までの累計発行部数が930万部であり、『呪術廻戦』はアニメ放送開始直前で850万部であったのと比べると、『チェンソーマン』のポテンシャルがわかるだろう。
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■『チェンソーマン』の映画性
『チェンソーマン』のアニメ映画化に対し、早くも期待できるのは数字の上だけではない。『チェンソーマン』の魅力自体に、映画的な構図があるからだ。その才能が爆発したのが、 「レゼ編」である。
「爆弾の悪魔」であるレゼの爆発能力を活かした主人公とのバトルの迫力は、まさに『ジャンプ』アニメ映画ブームが起こる以前より、『チェンソーマン』が映画でウケることを予感させるものだった。
『チェンソーマン』のアニメ化と『ジャンプ』アニメ映画ブームの到来のタイミングは、運命的なほどである。今後も、『ジャンプ』アニメブームの未知数の可能性に期待したい。
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(文/メディア評論家・宮室 信洋)