緊急事態宣言時「授業は自宅、昼食は学校」に非難殺到 大阪市教委に意図を聞いた
大阪市内の公立小学校校長は、「緊急事態宣言下での学校給食は反対」
21日、大阪市教育委員会は新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言がでた場合の市立小・中学校での運営方針を発表した。その内容に世間は驚き、現場は混乱している。
■自宅でオンライン学習後に給食
大阪市教育委員会によると、小学校では1時限と2時限に自宅でオンラインで学習したあとに、学校に登校。給食の時間までにプリントを使って学習内容が定着しているかどうかの確認を行う。給食を食べたあとに、自宅に戻って再びオンライン学習を行うという。
また、中学校では午前中は自宅でオンライン学習をしたあと、学校に登校し給食を食べて、午後はそのままプリント学習を行う方針だ。
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■学校で給食をとることに反対
この方針に対して大阪市内の小学校校長は、しらべぇ編集部の取材に対して「教育委員会からは何も聞いていない。この方針は報道で知った。緊急事態宣言がでた場合、学校で給食をとることには反対だ」と話す。
また、「給食は出さずに、家に弁当のようなものを持ち帰らせるべきではないか」と語る。
この意見に対して教委の担当者は、「給食を弁当に変えることは不可能。保護者の判断で、給食を食べずに帰宅することはかまわない。また、正式な方針は今日もしくは明日中に各学校に通知する」と述べた。
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■児童・生徒に多くの選択肢を与える意図
ネット上では、「緊急事態宣言下で、わざわざ学校に給食を食べに行く意味がわからない」、「学校で学習し、家に帰宅した後で食事したほうが安全だろう」、「大阪市の混乱状態がこの方針からもわかる」。
「教育委員会は緊急事態宣言の意味を理解しているのか」といった非難の声が多くあがっている。
このような声に対して、教委は「この方針の意図は、児童・生徒に多くの選択肢を与えようというもの。あくまで判断は保護者にまかせる」と述べた。
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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)