”小中学生五輪81万人動員計画”を東京都が真っ向否定 担当者は「あまりにもひどすぎる」
「いろいなものが切り取られて、くっつけられて報道されている」と担当者。
29日に一部メディアが、「東京都が東京五輪の観戦に、小中学生81万人を動員する計画があり、観戦拒否すると欠席扱いになる」と報じた。この内容にネットは騒然となり、ツイッターでは一時トレンド入りした。しらべぇ取材班は、担当課から真偽を聞いた。
■まるで戦争のようだ
SNS上では「81万人動員計画とは、まるで戦争のよう。とうとう『学徒動員』が行われるのか」といった声があがっている。
東京都教育庁指導部オリパラ担当は、「現在の報道は、いろいろなものが切り取られて、それがくっつけられて伝えられている。よって東京都が考えていることとは全く違う」と話す。
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■振替休日設定のため
まず、2019年5月に東京都内の公立学校に対して「学校・学年単位で、オリパラ競技を観戦する場合は授業日とする。また、一部の児童・生徒のみが観戦する場合は授業日としない」などの方針が示された。
授業日とすれば、競技観戦が学校休業日(土・日など)と重なっても、運動会などのように振替休日を設定することができるからだ。
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■欠席扱いとせず
2020年11月には、授業日であれば欠席扱いとなることについて示された。東京五輪1年延期により、観戦日程を新たに設定する必要が生じたため、同年12月に「新たな観戦日程案」が通知された。これは学校側が翌年度計画を立てる必要があるため、早めに通知したという。
そこでは、新型コロナウイルスガイドラインにもとづき、感染対策を講じた上での観戦実施を求めた。
現在は、保護者や生徒が新型コロナウイルス感染に不安を感じて学校を欠席した場合、欠席扱いとはならない。オリパラ担当は、「新型コロナ感染を懸念しオリンピック観戦を欠席しても同様の扱いとし、児童・生徒にとって不利な扱いにならないよう校長に求める」と述べた。
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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)