チコちゃんが不動産広告の謎に迫る 「徒歩1分=80メートル」の元になった”鈴木深雪さん”とは
『チコちゃんに叱られる』で不動産広告の徒歩何分には明確な基準があった。実際歩くと広告より時間がかかるのはなぜなのかチコちゃんが解説した。
■制定時はデタラメが横行した不動産業界
冒頭にチコちゃんが答えた鈴木深雪さんは、不動産の広告表示のルールを決めた責任者で、東大法学部卒業後、公正取引委員会事務局に入り、消費者のために様々な取り組みを行った。
昭和30年代は、不動産の不当表示が横行しており、当時住宅が足りていなかった状態をいいことに、消費者の不利益になるウソや大げさな住宅表示が当たり前のようにおこなわれていた。
例えば、最寄り駅から徒歩6分と見せかけて実際は35kmも離れていたり、電気・電話・水道も引き込み済みと書いているにも関わらず実際はデタラメだったりと酷い有様だった。
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■鈴木さんの努力によって制定
それらを取り締まるため、鈴木さんが不動産の公正競争規約制定の担当者に選ばれることとなった。
不動産は当然駅から近ければ近いほど価値があがる。それをわかりやすくするために不動産業界から100メートルを徒歩1分とする基準が主張されるが彼女は異を唱えた。
山歩きが趣味で健脚だった鈴木さんは、持っていた靴で1番歩きづらいヒールを履き、いつもよりゆっくりなペースであるいて計測。80メートルを徒歩1分という基準を制定した。後に妥当な数字であることが裏付けられたため、彼女が制定した数字が残り続けることとなる。
基準こそあるものの、信号や踏切などは時間帯や時期によって時間も大きく変動してしまう。感覚と合わせるのは難しいことを考えると実際にかかる時間というより、距離を把握するために見るべきだろう。
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(文/しらべぇ編集部・Aomi)