『進撃』完結で話題のネタバレサイト 感想ブログとの違いを弁護士が指摘

海賊版漫画サイトに続く違法アップロードサイトとして話題にあがったネタバレサイト。個人が運営する「感想ブログ」との違いを弁護士に聞いてみたところ…。

2021/05/24 04:30


 

■違法性の違いは

弁護士・齋藤健博先生

海賊版漫画の無断アップロードは、明からさまに違法であると認識できるが、ネタバレサイトの場合、知名度が低いことも相まってどこに違法性があるのかわからない人もいるのでは。今回しらべぇ編集部では、海賊版漫画サイトとネタバレサイトの違法性の違いについて齋藤健博弁護士に話を聞いた。

齋藤弁護士:海外版漫画サイトは、漫画そのものを国内法上は著作権侵害であることを前提に配信しているように思われます。


ネタバレサイトでは、そのものを一部改変などを加え、複製している過程を経ています。複製しているのであるから、ネタバレサイトは厳密な意味での「複製権の侵害ではないのだ」と反論できる余地があると思われます。



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■「感想ブログ」との線引きは…

また、漫画好きの人の中には、自身の漫画の感想をブログで綴っている人がいる。それらのブログは一般的に「感想ブログ」と呼ばれ、基本的には「ネタバレサイト」とは一線を画すのだが、ツイッター上では「ブログでセリフ書いちゃったりしてるんだけど、大丈夫かな…」「ブログで感想を書くのも微妙なラインなのかも」といった不安の声がつぶやかれていた。

これら「ネタバレサイト」と「感想ブログ」の線引きについて齋藤弁護士は、以下のように指摘する。

齋藤弁護士:感想ブログは、本来の著作物に対してそのままの引用を線引きしたのではなく、個人の見解や感想を主に投稿するものです。個人の見解や感想を、読者は見にきていると言えましょう。


逆にネタバレサイトは、漫画という著作物がどのような展開をし、どのように話が進んだのかを知るためにアクセスされているように思われます。そうすると、そのサイトの狙いがどのようなところにあるのかが一つの線引き基準になるといえましょう。


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(文/しらべぇ編集部・北田力也 取材協力/齋藤健博弁護士)

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