秋葉原“偽装メイドカフェ”5店舗が摘発 近隣店が「清々した」と語る理由

秋葉原で過剰な接待を行っていた「偽装メイドカフェ」5店舗が摘発され、そのドンといわれる人物が逮捕された。他のコンセプトカフェからは「清々した」の声もあがる。

2021/05/24 19:00


 

■チラシ配りではなく

秋葉原エリアでの客引き行為はご法度。店舗のあった外神田エリアは「客引き行為等防止重点地区」にも指定されている。

トラブルに備えるためか、これら客引き女性の近くには、この街に似つかわしくない強面の男性が必ずついているのも、秋葉原の治安が悪化したといわれる所以だ。現に記者も過去、ビルを撮影しようとした際、「なにうちのメイド撮ってるんだ。今すぐ写真を消せ」と恫喝を受けたことがあった。

前出のオーナーは「彼女たちはチラシ配りではなく、A4サイズほどの店舗看板を持ち、目が合った通行人に話しかけるのです。このエリアでは路上で大きな看板を持つ行為が許可されていませんから、サイズが小さい物を持って『看板ではない』という屁理屈を突き通していた」と憤る。

「真っ当にやっていた我々がバカを見ている状況。摘発されて一気に客引き女性がいなくなった。清々している」と続け、別のコンセプトカフェBの店長は「ツイッター上で、悪質な営業を繰り広げてる店もあるんです」と告発する。


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■「また戻ってくる」

「今回摘発された店に限らずですが、ツイッターDMでキャストと『何時に来て! 私がカウンターにつけます』などと実質的な指名制度をとっていた店もある。女の子たちはシャンパンでも入れば手取り金額も増えますから、ガンガン営業かけるという図式」(店長)。

前述のオーナーは「連中はつかまるまでやって、また戻ってきてはこの街で蛮行を繰り返すでしょうね。やればやるほど暴利を得られますから。でもそうなってしまってはこの街のメイド文化、コンカフェ文化は廃れる。緊急事態宣言に関する要請で、20時にしっかり店を締め酒も出さない店が大半の中、シャンパンだドンペリだとか本当にふざけています」と漏らす。


 

■頑張っている店がある一方で

一方で、今回の摘発劇が全うに営業している秋葉原のメイドカフェ、コンカフェ文化のイメージを大きく損なわせる可能性もある。長年ルールを守っている店が大半であり、今回のニュースを見て「どうせ秋葉原のコンカフェはどこもそんな感じなのだろう」と同一視することは間違いだ。

秋葉原電気街振興会に所属し、地元を熟知する株式会社クロスブリッジ・Akiba.TV株式会社代表の吉岡有一郎氏は、「法律を守らない無秩序な客引き自体、本来あるべきメイドとは程遠い行為だと思います。これを契機にマスコミ等メディア様には、一方的なメイドカフェへの誤解と偏見を与える情報や取り上げ方だけではなく、メイドカフェの本来のあるべき姿を正しく認識して頂き、違法行為のお店もある一方で、正しくコロナ禍でも頑張ってる店舗もあることを併せて伝えて頂きたいと思っております」と今回の一件を振り返る。

まだ問題は氷山の一角にすぎない。しらべぇでは継続して取材を続けていく。

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(取材・文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤

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