ワクチン過信で五輪開催は危険 国民約半数が2回接種のイギリスに変異株が流行中
新型コロナウイルスワクチンの効果は絶対ではないなか、夏の五輪はボディコンタクトのある競技も多いことが問題だ。
■期待外れのシノファーム
効き目が劣るといえば、中国の国営シノファーム製ワクチンも「効果は期待外れの低さだった」と話題になっている。これにより、中国ではファイザーのワクチンでブースターショット(追加接種)を受ける人が続出しているそうだ。
2016年のリオ五輪に、選手団だけでも413名が参加していた中国。アメリカ、オーストラリアに次ぐ相変わらずの大所帯だ。東京五輪に来日する選手団や関係者は今、あわててブースターショットを受けているだろうが、変異株への効果について疑問視する向きもあるようだ。
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■ワクチン過信は禁物
こうしたことから、東京五輪に向け選手団の8割が接種を済ませるという見通しに、海外で「それなら安心だ」と評価するメディアは見当たらない。
ワクチンの効果は絶対ではないうえ、種類も国によってまちまちで、強い効果を得られるファイザーやモデルナだけではないというのに、「たった8割なのか」と絶望感を添える記事も目立つ。
さらに、18歳未満の選手や家族のほとんどが接種を受けないだろうと考えられている。彼らが無症状感染者となり、母国にデルタ株を持ち帰ることを案じるメディアも多いようだ。
冬の五輪に比べ、「密」どころかボディコンタクトのある競技が多い夏の五輪。なぜ「安全安心」だと強調できるのだろうか。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)