脂質異常症のスタチン剤で認知症発症を加速か 米UCLA研究チームが発表

軽度認知症に脂質異常症。日常生活のなかで、どちらも医学の話題として頻繁に出てくる、いわば現代病だ。

2021/06/20 18:30

薬・錠剤
(Omar Osman/istock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

血液検査でコレステロールや中性脂肪の値が高いことがわかり、「脂質異常症(かつては高脂血症)」と診断され、スタチンという薬が処方されている人は大変多い。

しかし、ある種のスタチン剤と認知症発症に、関連性があることが見えてきたという。『Mirror』や『US NEWS』などが報じ、波紋を広げている。



 

■最もひんぱんに処方される薬

加齢や食生活の変化で血液中の悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪(TG)が増えると、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高くなる。脂質異常症の診断とともに、そのリスクを減らす目的で定評のあるスタチン剤が処方される人は、世界的にも非常に多い。

ところがこのほど、そのスタチン剤の「脂溶性」のものに関し、認知症の発症に影響を及ぼず可能性があるという内容の論文が発表された。


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■PETで脳循環代謝を検査

論文は、アメリカ・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で分子薬理学を専門とする、プラサンナ・パドマナバム博士率いる研究チームによるもので、『核医学ジャーナル (The Journal of Nuclear Medicine)』に発表された。

認知機能が正常あるいは軽度認知症でスタチンを飲んでいない人、認知機能が正常でスタチンを飲んでいる人、軽度認知障害でスタチンを飲んでいる人をグループ分けし、アルツハイマー型認知症にかかわる脳の部分について、PET(Positron Emission Tomography=陽電子放出断層撮影)で循環代謝の検査を実施。

そこに8年分の臨床データが重ねられた。スタチン剤が「水溶性」と「脂溶性」の2種類あることも注目されたという。

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■8年後に大きな差

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