田原総一朗氏、菅首相の五輪への思惑を解説 「無観客ではコロナに負けたことに」

世論の反発を浴びながらも「オリンピック有観客開催」にこだわる菅首相の思惑を、田原総一朗氏がブログで解説した。

2021/06/23 22:50

田原総一朗

開催が1カ月後に迫った今なお、中止・無観客・有観客と世論が割れている東京オリンピック。これに関し、ジャーナリストの田原総一朗氏が23日付の公式ブログにて、有観客開催に傾く菅義偉首相の思惑を解説した。



 

■田原氏は無観客を支持

オリンピックをめぐっては今月2日、分科会の尾身茂会長が「(開催は)普通はない」などと否定的な見解を示したことが大きな話題になった。

田原氏はこうした姿勢に「今の日本の感染状況を考えれば『無観客開催』は僕も真っ当な判断だと思う」と賛同し、「なぜ菅首相は観客を入れることにこだわるのか」とその思惑に言及。

「最も大きな理由は、IOCや組織委員会など、開催に積極的な関係者が、『無観客では、“コロナに負けた”ことになる』と考えているからであろう」と指摘すると、続けて、昨年に延期を表明した際の安倍晋三前首相の言葉を振り返る。


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■無観客では「不完全」に

田原氏は、「安倍前首相は、『人類がコロナに打ち勝った証として、完全な形で開催を』と宣言した。関係者にとっては、無観客、つまり『不完全』ではならないのだ」と指摘。

また、「こうした勢力に、菅首相は抵抗できない」「もし観客を入れて開催し、感染者が増加したら、菅内閣はもたないだろう」など、首相の求心力を疑問視する。

その後も、「菅首相はなんとしてでも、東京オリンピックを成功し、9月の総選挙で勝利をおさめたい」と首相の狙いを続けて分析した。


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■有観客での感染抑制は「大変困難」

しかし、この「成功」に関しては、「観客を入れながらも、感染者を増やさないという、大変困難な『五輪』になる」とその厳しさを語っている。最後は「はたしてやり抜くことができるだろうか」と期待と不安を滲ませた。

25日深夜には、田原氏が司会を務める『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)が「激論! ”コロナ禍”国民生活と日本経済」を放送予定。オリンピックに関する話題も予想されるだけに、こちらも要注目だ。

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(文/しらべぇ編集部・玉山諒太

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