話題の「コア視聴率」だけではTV改革が足りない理由 20年でできた構造とは

邦楽市場の変遷・お笑い界の縮小の構造・スタータレントの構造・ライター分析の手法とは。

2021/06/28 10:30


 

■メディアライターへの期待

松本がライター批判をしたように、今後のメディアライターも情報収集だけでなく、ある程度の人文社会科学的な判断力を求められるだろう。

政治学者の加藤雅俊氏が提示するように、「類型論・段階論・動態論」の指標が重要。つまりは、類型的な比較と、歴史性と、言葉による制度変化への注視である。本分析も、こうした総合性や類型化モデルに留意したもの。


関連記事:IKKOの丸出しハプニングに視聴者騒然 「ポロリは卑怯」「なにやってんだよ」

 

■「情報バラエティ」の強さ

コア視聴率は、エンタメの活発化を促すと思われる。しかしながらその内容はそう単純ではないだろう。TV視聴者の高齢化とともに発展したものは、「情報バラエティ番組」。

しかし情報バラエティより「お笑い番組」が真のエンタメというわけでもないだろう。バブルの時代は終わり、不安定な経済の現実がある。

バラエティの変化は、単なる高齢化の影響だけでなく、情報への希求でもあるのではないだろうか。漫画『ラーメン発見伝』の「ラーメンを食ってるんじゃない。情報を食ってるんだ」の名言の如く、情報飽食社会の中で、常に情報を求める視聴者がいるだろう。

Amazonタイムセール&キャンペーンをチェック!

次ページ
■ひな壇芸人化の結末
お笑いAKB48俳優女優バラエティ松本人志キングオブコントコント邦ロック霜降り明星シソンヌコア視聴率
シェア ツイート 送る アプリで読む

人気記事ランキング