話題の「コア視聴率」だけではTV改革が足りない理由 20年でできた構造とは

邦楽市場の変遷・お笑い界の縮小の構造・スタータレントの構造・ライター分析の手法とは。

2021/06/28 10:30


 

■ひな壇芸人化の結末

ここ20年程度のお笑いの変化も、「芸人飽和化」において、「ひな壇番組」の増大があった。集団アイドルが女優に負けがちなように、活躍する人数が増えれば単純に1人1人の小粒化が生じかねない。

アーティストも芸人も相対化される今、相対的に俳優がスター性を維持し、MCや歌手に進出していくのも必然だ。


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■お笑い界の構造

コア視聴率により若い芸人の活躍が望まれ、期待の大型若手コント番組がいくつか興ってもいるが、ひな壇番組に慣れた吉本興業を中心とする中堅芸人が場を支配する力は強い。

一方で、『コントの会』を観てもわかるように、『キングオブコント』(TBS系列)系芸人は、シソンヌなどの俳優的な劇団系コントが主流化。


 

■なお求められるTV改革

『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系列)以来の、スターの遊び場としてのコント文化からは乖離がある。つまり、視聴に集中力が問われるコント番組を含むネタ番組は、成立しづらいまま。

霜降り明星のようなスター性ある芸人をスターたらしめるにも、コア視聴率の推進のみでは足りない部分がある。ともすればコア視聴率は、いかにも高齢者向けの番組を退ける効果しかもたないのかもしれない。TVの活性化には一層の努力が必要だろう。

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(文/メディア評論家・宮室 信洋

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