アストラゼネカワクチンはデルタ株に効果60% カナダは「2回目接種はファイザーを」
日本では、ファイザーやモデルナの在庫が尽きれば、アストラゼネカに切り替わる可能性があるが…。
■インド製ワクチンも低評価
インドのメディア『INDIA TODAY』は数日前、自国で製造された新型コロナワクチンの1つで、アストラゼネカ製と同種の「コビシールド(Covishield)」についても不安があると伝えていた。
アメリカにおける新型コロナウイルス研究の第一人者で、米国科学者連盟(The Federation of American Scientists 略称:FAS)に名を連ねるエリック・フェイグル=ディン博士が、「デルタ株について、アストラゼネカとコビシールドの両ワクチンは、2回接種が完了しても効果はわずか60%。
1回の接種では33%」と論じたという。ワクチンの種類にかかわらず、インドで2回接種を受けた人はまだわずか3.7%だ。
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■デルタ株はファイザー2回接種でも感染
デルタ株の感染力はすさまじい。人口の6割近くがワクチン接種を2度完了したイスラエルでは、デルタに感染した成人の約半数が、ファイザー製ワクチンを2度接種していたという。
日本では、ファイザーやモデルナの在庫が尽きればアストラゼネカに切り替わる可能性があるというが、集団免疫の獲得を目指す以上、真に効果を発揮するワクチンであることが重要だ。
このたびのカナダの方針転換から考えても、既存のアストラゼネ製ワクチンはすでに魅力が半減したと考えるべきではないだろうか。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)