熱海市・土石流の捜索現場 全国から駆けつけた警察官らを支える住民の善意
熱海市で3日に発生した甚大な土石流。救出作業を担う警察官らをサポートする住民の思いに迫った。
■雨と土でドロドロに
被災現場近くには警察など救助関係者の車両が停まっているが、休憩時間にドロドロになったレインウェアを洗って干す(雨の中ではあるが)姿も。
そんな中、多くの警察官らから感謝されていたのが、逢初橋近くで釣具店を営む菅原さんだ。自身は湯河原在住で、熱海へは県境をまたいで仕事のために来ているが、営業ができない今も毎日店に通っている。
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■トイレ開放に喜びの声
菅原さんによれば、断水している隣のガソリンスタンドとは水道管が異なるため、現在も水が使える状況。そこで、店頭に大きく「水利用下さい」「お手洗いご利用下さい」というポスターを掲出。
県道が通行禁止で救助関係者と一部報道陣しかいない現場のため、もちろん救助関係者に向けたメッセージだ。交替のために規制線から出てきたところで菅原さんが声をかけると、ほっとしたように泥を落とす福島県警から応援に駆けつけた警察官たち。
「一番喜んでもらっているのはトイレ」と語る菅原さん。現在も20名以上の行方不明者がおり、今後も梅雨の悪天候のなかで救出作業が続く。こうしたサポートは関係者にとって大きな励ましになりそうだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)