メダル獲得確実でも辞退者続出のテニス 無観客が五輪の価値低下に拍車かけたか
注目されるジョコビッチ選手の意思。金メダルは確実といわれながら、出場するか否かを迷っているという。
各競技とも、世界最高のプレーを間近に観ることができる、滅多にないチャンスだった東京五輪。しかしセッションのほとんどが無観客と決まると、海外からは「テレビ観戦も含めて五輪への関心そのものが低下した」という声もあがるようになった。それは選手も同じなのだろうか。
テニス界では名選手が続々と出場を辞退し、五輪の魅力や価値自体が下がっているのではないかと話題になっている。
■五輪史上に残るつまらなさ?
大混雑で時間を取られる日本入国、緊急事態宣言下の東京滞在など、このコロナ禍では観客の有無にかかわらず、来日する選手団や関係者には厳しい監視、行動や移動の制限が付いてまわる。
帯同するであろう家族にも緊張感が強く、パーティも内輪でこっそりと開催するしかないようでは、若くて健康な選手たちにとっては、さぞかしつまらないことだろう。いくつかの国では嗜好品としての大麻使用が合法となっているが、日本が規制している限りドラッグ類の持ち込みもご法度だ。
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■無観客で意欲低下の選手も
そんな中、テニス界の辞退者が目立ってきた。すでに6名の優秀な選手が五輪の出場を辞退することが決まっている。
スポーツメディアの『Insider Sport』は、男子ではラファエル・ナダル(スペイン・自己最高世界ランキング=シングルス1位)、スタン・ワウリンカ(スイス・同3位)、ドミニク・ティエム(オーストリア・同3位)、ニック・キリオス(オーストラリア・同13位)、女子ではシモナ・ハレプ(ルーマニア・同1位)、セリーナ・ウィリアムズ(アメリカ・同1位)などが、自ら不参加を決断したと報じた。