カニが自分で名札を背負ってアピール? 担当者は「以前は貝殻かぶっていた」
雑草性でヒトデなども食べるが、ニフレルのカイカムリはアジなどの魚の切り身やアサリなどを食べているという。
カイカムリは、丸みを帯びた甲羅が特徴的で、全長は最大で約10センチに達する。カニの仲間だが全身に短毛が生えていて、触ると非常になめらかな触り心地だ。
貝殻をかぶることから「貝被り(かいかむり)」と名付けられ、外敵から見つかりにくくするためのカムフラージュだと言われている。そんなカイカムリがみずからの種名板を背負っている姿が話題を呼んでいる。
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■種名板を背負っていることが多い
大阪府吹田市にある「生きているミュージアム『ニフレル』」のわざにふれるゾーンに展示されている一匹のカイカムリ。担当者は、「水槽に入れている貝殻を背負っているときもあるが、最近は種名板を背負っていることが多い」と話す。また、25日には背負う瞬間の動画撮影に成功。
脱皮を繰り返し、種名板を背負える大きさに成長したカイカムリが、朝の開館作業中に種名板の前でそわそわしていたという。「これは背負うんじゃないか?」と思い観察していると、種名板の向きを逆向きにして背負ったそうだ。
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■脚の先がハサミ状
多くのカニは、歩脚の先が鋭くとがっているが、これは岩場などを歩き回るのに便利だからだという。しかし、カイカムリ類の第3・第4歩脚はほかのカニと異なり、脚のつけねが背中側に回っていて、脚の先がハサミ状になっている。そのため、貝や種名板をつかむことができるのだ。
雑草性でヒトデなども食べるが、ニフレルのカイカムリはアジなどの魚の切り身やアサリなどを食べているという。