スーパーで遭遇した特売品、あまりにレアすぎる 「売ってたのか…」と驚きの声も

スーパーで販売されていた、とある見慣れない商品。謎に包まれた風貌だが、一部の人々は即座にピンと来て…。

2021/07/30 11:45


 

■販売店舗が限定的すぎる…

サトシュールさんは、こちらのかしま様を秋田県横手市にある「うえたストア」というスーパーで発見したそう。

「かしま様は(県内全域で)田植え後に行なわれる行事に登場します」「地域によって形状も異なり、人形を使用する地区、藁で道祖神を製作する地区など様々です」と、かしま様の詳細について語ってくれた。

かしま様

なお「他のお店では販売しているのを見かけたことがありません」とのことだったので、続いては「うえたストア」に詳細を尋ねてみることに。

すると、じつはうえたストアではかなり昔からかしま様を販売していたと分かったが、秋田市の店舗では一切取り扱いがないことも判明。秋田市の店員は「かしま様は県南部に馴染み深い文化のため、県南に位置する横手市の店舗で販売されているのだと思います」と、県民ならではの考察を語ってくれた。


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■サイズが違うと全くの別文化に

続いて秋田県教育庁の担当者にかしま様に関する話を聞くと、やはりこちらの風習は主に県南部に集中しており、中でも「川に流す」というタイプのかしま様は県南部でもかなり限られた地域でしかお目にかかれないようだ。

茨城、千葉、青森、秋田の一部では茨城の鹿嶋市に鎮座する鹿島神宮の信仰である「鹿島信仰」にルーツを持つ「鹿島流し」という行事が存在し、「かしま人形」「かしま様」などと呼ばれる小さな人形を家ごとに作り、藁などで作った小船に乗せて川や海に流しているそう。

分布図を見ると特に秋田に集中した文化で、担当者は「大仙市(旧大曲市)周辺の小学校では、文化的な教育が実施されていると聞いたことがあります」とも語ってくれた。

かしま様

なお、かしま様の人形は大きく分けると2種類が存在し、鹿島流しで使用するミニサイズのかしま様は「疫病や災害をもたらすものを集落から送り出すもの」という意味合いがある。一方で等身大サイズの巨大なかしま様は村境に立てられ、「邪悪な霊を防ぐ守護者」的な役割を担っているそうだ。

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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ

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