妹の盾になり猛犬に顔面を裂かれた兄 無償治療した医師にも「英雄」と称賛
「お兄ちゃんだから当たり前」。大けがを負うも、そう語った男の子に、医師も胸を打たれた。
犬に襲われかけた妹を見て、「絶対に死なせない」「僕が代わりに…」と決意し盾になった男の子。その結果、顔には大きな裂傷ができ、今もその傷は残ったままだ。
この勇気ある男の子を救いたいと思った医師が、無償で診察・治療をしたいと申し出たこと、そして男の子の今について、『New York Post』などアメリカのメディアが伝えている。
■90針以上を縫う大惨事
昨年のこと、アメリカ・ワイオミング州で暮らすブリッジャー・ウォーカーくん(7)の妹に犬がいきなり襲いかかった。すぐに気づいたブリッジャーくんは、迷うことなく妹の前に立ちはだかって身代わりに。頬は大きく裂け、90針以上縫う手術を受けるはめになった。
とても痛い思いをしたはずだが、ブリッジャーくんは弱音を吐かず、それどころか「誰かが死ぬくらいなら、僕が死のうと思いました」と発言し、多くの人を感動させた。
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■「兄として当然」と語った男の子
ブリッジャーくんの顔に大きな傷が残ったことを両親は気にし、「どうにかして消したい?」と聞いたことがあるという。
するとブリッジャーくんは「全部は消えないほうがいい」「僕はお兄ちゃんとして当たり前のことをしただけだもん」と答え、傷を恥じてはいなかったが、赤く盛り上がった大きな傷を見ると、両親はたまらない気持ちになったようだ。
そこで複数の医師に相談したものの、「こんなにひどい傷をきれいに治すことは困難だ」とさじを投げられたという。