小金井市のワクチンQ&A、あまりに強すぎる 切れ味抜群なアンサーに反響

新型コロナウイルスのワクチンに関する様々な疑問。それらに正面から向かい合う小金井市の「ストロングスタイル」が話題に。

2021/08/18 16:45



■ガチ感あふれる小金井市

今回の取材を快諾してくれた「新型コロナウイルス感染症対策」担当者に、まずは質問項目の選定基準について話を聞いてみる。

担当者はまず、「医師会メッセージを作成頂いていた当時、65歳以上の高齢者の接種は、90パーセントに迫る接種率で推移していました。本市では64歳以下の接種も始まるところで、基礎疾患のある方は年齢にかかわらず接種が可能な時期に入るところでした」と、件のページが作成された頃の市の状況について解説。

続けて「そういった中、若い方を中心にSNSでメッセージ内にあるような誤った情報が広範囲に広がっておりまして、その影響が当時どれほどであったかは、定かではありませんが、若い方の接種を希望する方の率が高齢者に比べ、格段に低いということが報道されていたため、流布されている情報の中からより広まっていると思われる情報の中で代表的なものを取り上げたものです」と、選定基準について回答してくれた。

他にも、医療者が有志となって新型コロナワクチンの普及啓発を進める『こびナビ』というプロジェクトの情報も参考にしているそうだ。


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■なぜ今になって注目が?

ちなみに、件のQ&Aが公開されたのは6月末のことだが、ストロングすぎる回答内容がネット上で話題になり始めたのは、8月の半ばに差し掛かった頃で、若干の時差が生じているのがポイント。

こちらの背景については、同市内のワクチン接種スケジュールが順調に進んだことから、自身がワクチン接種を受けるビジョンがより明確となり、「ワクチンに関する情報を確認したい」と感じる人が公開時より増えたことも要因の一つと思われる。

小金井市は都市部の中では接種率が比較的高く、その理由について担当者は「4月末から5月初めにかけてのワクチン供給当初から、市内医療機関がこぞって接種可能な医療機関としての名乗りをあげてくださったお陰で、身近な医療機関で比較的早く接種を受けることができた、というのが大きな理由です」と回答。

「かかりつけの医療機関が市内にない方や、あまり医療機関にかかることのない方向けには、市が用意した集団接種会場で接種を行ないましたが、こちらでも医師会会員に協力を頂いたほか、薬剤師会の協力も得ています」「感染拡大を防止しようとする熱意に支えられていると思っています」とも補足してくれた。

なお同市内には公的医療機関、大学病院が所在しないため、医師会会員の個人開業医が主体となっているそうだ。

一見すると「ふざけてんのか」と呆れてしまいそうなネタ的な質問や疑問に対しても、真摯且つストロングな姿勢を崩さない小金井市医師会に、改めての拍手を贈りたい。

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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ

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