千葉の高校生が放流したガラス瓶 37年後にハワイ島で「奇跡的発見」
千葉県立銚子高校の生徒が調査のために放流したガラス瓶が長い年月をかけてハワイで発見。その経緯は…。
1984年、黒潮帯の潮流調査のため千葉県立銚子高の生徒が伊豆諸島の三宅島(東京都)で放流したガラス瓶が、約6,400キロ離れたハワイの海岸で発見。9月初旬、見つけた9歳の少女から同校に「発見回収」の通知が届いた。
放流から37年。海外メディアは現地で一躍有名になった少女の「お手柄」を報じている。
画像をもっと見る
■ハワイの少女「ゴミではなく宝物」
地元紙のハワイ・トリビューン・ヘラルドによると、少女は元警官ジョン・グラハムさんの娘、アビーさん。父の日を祝い、6月20日、一家4人でハワイ島・ヒロ近郊の公園を散歩中、岩場に埋まっている空き瓶が目に留まった。
異臭に父のジョンさんはただのゴミ(trash)だと思ったが、アビーさん本人は「宝物(treasure)」 と信じたという。
関連記事:不良娘の中学校に現れた母親が暴行事件 ボクシンググローブで無関係の生徒を殴打
■51番目の発見
同高の林潤教頭によると、今回の瓶は1984、85年の両年、当時の自然科学クラブ員が銚子沖で放流した計750瓶のうちの1本。
豊漁を生む黒潮のメカニズムを探る自然学習の一環として行われ、瓶の中には発見者と場所、日時の記載欄のある連絡票を入れ、日本語、英語、スペイン語で「銚子沖で放流しました。連絡をください」と第一発見者に調査協力を呼び掛けてきた。
これまでフィリピン、中国、米国の西海岸、沖縄など国内外で確認されているが、今回の発見は2002年1月の鹿児島県の喜界島以来、51番目。環境保護のため瓶投入による調査は現在、行われていない。