リサイクル店で見かけた工具、何かおかしい…　ジャケ買い不可避のデザインが話題に

 

■「ジャケの隅」に凄まじいヒントが

レコードだったら一発でジャケ買いする丸鋸の刃 pic.twitter.com/aKr2qFQYSs

— イル・カポネ (@ill_capone) October 14, 2021

今回の取材を快諾してくれたイル・カポネさんは「2020年2月に、長野県伊那市の『産直市場 グリーンファーム』で見つけました。 新鮮な野菜や果物に花や園芸用品、骨董、古道具、リサイクル品、中古レコード、動物コーナーなど何でもありのお店です」と、発見時の様子を振り返っている。

お目当てのレコードコーナーでは収穫がなかったそうだが、「これ（トーワチップソー）がレコードなら、絶対ジャケ買いするのにな、と思いました。内容も絶対アタリだと思います」「バンド名やアルバムタイトルのようにメーカー名や商品名が書かれている点や、背景の富士山など細部にこだわった意匠が大変素晴らしいです。しばらく眺めていましたね」と、いかに同ジャケが素晴らしいデザインであるかを熱弁してくれた。

なお、イル・カポネさん個人としては「メタルバンドのジャケ」というよりは、「イタリアのプログレッシヴバンドのジャケ」を連想させるデザインだったという。

そこで記者は「トーワチップソー」の詳細を調査すべく、件のグリーンファームに取材を申し込むが不発。商品パッケージに記載された「東和機工株式会社」を調べてみたところ同名の企業が複数ヒットし、その内の数件に事情を相談してみたが「当社の商品ではございません」という回答が続いてしまった。

もう諦めるより他はないのか…と考えていたのだが、そこであるヒントに気づいたのである。

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■謎は深まるばかりに…

件のパッケージの右隅に書かれた「東和機工株式会社」という社名の上には小さく「Hamamatsu,Japan」と記されていたではないか。浜松といえば静岡、静岡といえば富士山、富士山といえば「トーワチップソー」のジャケ…ということで、全てが繋がった瞬間である。

そこで直ちに静岡県浜松市にある「東和機工株式会社」にコンタクトを取ってみたところ、やはり「トーワチップソー」は同社の商品であったことが判明。

ようやく件のジャケデザインの謎が解ける…と喜び勇んで事情を説明しようとしたのだが、担当者は「丸鋸がツイッターでバズるワケがない」と考えていたようで「何かの間違いだと思います」「うちとは無関係の商品と思います」の一点張り状態となり、残念ながらこれ以上詳しい話を引き出すことができなかった。

果たして件のジャケはどのような経緯で誕生したのか…残された人生の中で、いつかこの謎を解明してみせると、記者は心に固く誓ったのであった。

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（取材・文／Sirabee 編集部・秋山 はじめ）