小人症の女性が骨延長手術で理想の身長に 「美容整形目的」の批判にも反論

軟骨無形成症という遺伝子疾患を持って生まれた女性は、より独立した人生を送るため骨延長手術を受けた。

2021/11/09 20:00


 

■骨を切って行う骨延長手術

クリステンさんの骨延長手術は、Maryland Center for Limb Lengthening and Reconstruction(メリーランドセンターの骨変形治療・脚延長科)所属の専門医ペイリー医師によって、1998年6月から4年に渡り行われた。

施術内容は、骨を横に切り、皮膚の外から固定器を使い、その骨が治癒しようとするのに合わせて隙間を広げ、骨を伸ばしていくというものだ。

激しい痛みを伴う手術の結果、クリステンさんは身長3.9フィート(約119センチ)から4.11フィート(約125センチ)まで伸ばすことができたそうだ。

肘の変形もあったが、医師たちが腕の骨延長手術に合わせて矯正を施し、腕を下ろすことができるようになった。また、慢性的な痛みからも解放されたのだという。


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■美容目的との批判

しかしクリステンさんを待っていたのは、小人症を持つ人々のコミュニティからの思わぬ批判だったそうだ。骨延長手術を「美容整形目的だ」とし、「ありのままの自分を受け入れるべきだ」と不興を買ってしまったという。

それに対しクリステンさんは、「私は幼い頃よりこの手術を受けたいと願っていました。私の両親は二人とも平均的な身長でしたし、私の決断をいつも応援してくれていました。手術は私の未来への希望だったのです」と話している。


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■手術のメリットは他にも

クリステンさんはまた「大人の小人症の人は、多くの健康問題を抱えています。骨延長手術を受けた私は、それらの問題が起きるのを遅らせることができています」と付け加えた。

現在では骨延長手術の主唱者として講演を行うほか、著書『Little Legs, Big Heart』を出版するなど、小人症への理解を広めるためにも精力的に活動している。

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(文/Sirabee 編集部・原田パラン

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