童謡『サメのかぞく』をエンドレス再生した刑務所職員 「拷問」と受刑者らが訴え
かわいい童謡でも、使われ方次第では苦痛でしかないようだ。
アメリカ・オクラホマ州で、3人の元受刑者が刑務所職員に対し、童謡『サメのかぞく』を繰り返し演奏されたことを理由に、訴訟を起こした。『New York Post』『The Guardian』などの海外メディアが報じている。
■『サメのかぞく』をリピート再生
連邦裁判所によると、以前にオクラホマシティ刑務所に服役していた3人は、口頭および身体的な攻撃に加え、「拷問のようなやり口」の対象にされたとして、郡保安官を含む刑務所職員に対して公民権訴訟を起こした。
彼らは手を後ろで拘束され、立ったままの姿勢で何時間も『サメのかぞく』という童謡を大音量で聞かされ続けたという。またその音量は、「大きすぎて廊下に響き渡るほどだった」と主張している。
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■過去にも使われた手法
刑務所で童謡を流すこと自体は悪いことではなく、受刑者の精神状態を落ち着かせたり、あるいはレクリエーション目的でかけることもあるかもしれない。
しかし、一切害のない童謡であっても、それを拒否することができない状態で延々と聞かされるのなら話は別だ。
実際にこうした嫌がらせの試みは過去にも行われており、2019年、フロリダ州当局はこの曲を爆音で再生し続け、ホームレスの人々が眠ったり、公園キャンプすることを防ぐために利用してきたという経緯がある。