岸和田だんじりのミニチュアが話題 作者は「精細でカッコいいことを広めたい」

作者は「迫力さと精密さを両立させている。特に屋根廻りは組みもののボリュームとその美しさに、日本建築技術の魅力が凝縮されている」と語った。

2021/12/10 17:15

岸和田だんじりミニ

江戸中期に始まり、およそ300年の歴史と伝統を誇る「岸和田だんじり祭」は、大阪府岸和田市で生まれ育った庶民の手によって、脈々と受け継がれ育まれてきた。

静と動が織りなすダイナミックな曳行(えいこう)は、今や日本にとどまらずに世界のまつりとして、その名をとどろかせている。そんな岸和田だんじりのミニチュアが、SNS上で話題を呼んでいる。

【画像】完成間近の精巧な岸和田だんじり


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■作者は祭りにも参加

作者の織広堂さんは、生まれも育ちも岸和田市で現在も祭りに参加中だ。普段は金属加工業を営んでいるが、趣味で岸和田型のだんじり製作を行っている。製作歴は6年だが、完成するまで1台あたり半年かかるという。

しらべぇ編集部の取材に対して「岸和田型だんじりは、ほかの地域のだんじりや山車(だし、さんしゃ)と比較して、腰回りと屋根廻りにボリュームがあり、いずれも精細な彫刻で覆われているのが特徴」と話す。仕上げ彫刻には精密なレーザー加工を施している。


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■彫刻を主に装飾

全国各地にある山車や鉾・屋台などは、幕、刺繍、飾り金具で装飾されることが多い。それに対して、岸和田型だんじりは彫刻を主として装飾される。この違いは、岸和田に隣接する貝塚に興った岸上一門の影響が大きいという。

岸和田だんじりミニ

岸上一門は由緒ある宮彫師の一門で、日光東照宮をはじめとする多くの優れた寺社建築を手掛けている。

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■迫力さと精密さを両立
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