ピンク色と赤いネイルを愛した12歳少年 同性愛へのいじめを苦に自殺
少年の両親は「その死を無駄にしないために」と、いじめ撲滅を目指す活動を始めている。
体に表れる性別と異なる性の意識が生まれ、その違和感を抱えながら成長する子供たちがいる。ファッションや色、柄の好みにそれが表れると、周囲のからかいや冷ややかな目に苦しみ、傷つくことが少なくない。
このほどアメリカ・テネシー州で、中学1年生の男子生徒がいじめを苦に自殺した。
地元メディア『WKRN-TV』『WLTX News19』による報道を、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)のための情報サイト『The Advocate』が伝え、世界に波紋を広げている。
■透き通る白い肌に大きな瞳
少年はテネシー州・ベッドフォード郡のシェルビービル市に両親、5人の兄弟とともに暮らしていたエリ・フリッチリー(Eli Fritchley)くん(12)。
カスケード・ミドルスクールの7年生だったエリくんは、透き通るような白い肌、肩まで伸ばしたブロンドの髪と大きな瞳で、女の子に間違えられることも多々というなか、先月28日の夜に自宅の寝室で自ら命を絶ってしまった。
関連記事:精神疾患ある母親に「病弱な子」にされた女性 苦悩の幼少期を記した本が話題
■少年を傷つけた言葉
悲しみをこらえながら、エリくんの両親は地元メディア『WLTX News19』の取材に応じ、「息子は学校では『オカマ』と呼ばれていたことがわかりました。いじめは身体的な攻撃ばかりではありません。言葉も相当な破壊力を持っています」と述べた。
デビーさんは、「エリは『同性愛者は地獄に堕ちる』と言われたことを気に病んでいたようです。毎日のようにスポンジ・ボブ柄のセーターを着て登校し、他のものはピンク色が好き。爪も赤く塗っていましたから、そういうことを度々からかわれていたようです」と話している。