人違いで裸のまま手錠をかけられた女性 誤認逮捕の警察は3億円超の慰謝料支払い

女性の警察との闘いは、警官が制服に装着していたボディカメラの映像開示要求から始まった。

2021/12/22 06:30


 

■弁護士を雇い提訴

ほどなく、容疑者は4年前までアパートの違う部屋に暮らしていた者だと判明。ヤングさんは釈放されたが、うつ病と心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症し、失職した。

ヤングさんは弁護士を雇い、ひどい人権侵害の行為が多々あったとしてシカゴ市と市警を提訴。警察官が胸元に装着しているボディカメラの映像を、開示するよう強く要求した。

地元メディアの『WBBM-TV』が裸体を塗りつぶしてその映像を公開すると、市警および市長はやっとヤングさんに謝罪した。


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■破格の慰謝料と今後の活動

このほどシカゴ市議会は、290万ドル(約3億3,000万円)の慰謝料を女性に支払うことを承認。和解に向け、大きな前進となる様子だ。

一方のヤングさんは今、警察官が玄関の扉を蹴破って急襲する「ノックなし令状(無断家宅捜索令状)」や、銃を子供に向けることを禁じる条例の制定を求め、活動を行っている。

たとえばケンタッキー州ルイビル市では、2020年3月に容疑者と間違われた黒人女性のブレオナ・テイラーさんが、警察の急襲に抵抗し射殺されていた。ルイビル市議会はその後、ノックなし令状を禁じる「ブレオナ法」と名付けた条例を制定している。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

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