“水族館クラゲ”が複雑に絡み合う姿が話題 飼育員は「水族館あるある」
長い触腕が特徴のリュウセイクラゲ。絡まる原因について飼育員は「水槽という限られたスペースが影響していると考えられる」と話す。
「リュウセイクラゲ」は、遊泳する様子が流れ星のように見えることからそう名付けられている。2015年に新種記載され、福島県と茨城県、神奈川県の一部のみで確認されている日本固有種。
透明な体の四隅から4本の触手が伸びているのが特徴だが、毒性の強さや生態は今のところわかっていない。そんなリュウセイクラゲたちの複雑に絡まる姿がSNS上で話題となっている。
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■長い触腕が流れ星のよう
投稿したきさらんどさんによると、撮影日は今月9日で場所はアクアワールド大洗(茨城県大洗町)だという。Sirabee編集部の取材に対して「水槽の中で泳ぐうちに絡まってしまうようだが、ちぎれても再生するみたいだ」と話す。
また、「透明感と傘の動きがクラゲの魅力。とくにこのリュウセイクラゲのように触腕の長い種類は流れ星のように見えて、非常に魅力的」とも語った。
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■絡まる原因は「限られたスペース」
鶴岡市立加茂水族館(山形県鶴岡市)のクラゲ担当菅野さんは、大学時代からクラゲの研究を続ける専門家。取材に対して「触手の長いクラゲが絡まることは水族館ではよくあること。しかし、海中で絡まっている状態を私は見たことがない。水槽という限られたスペースが影響していると考えられる」と話す。
自然とほどけることも多いそうで、どうしてもほどけないときは飼育員が優しくほどいてあげるそうだ。また、「クラゲには眼点といった眼の役割をするものがあるが、明るさがわかる程度。複数の個体が複雑に絡み合うと、そのまま沈んで死んでしまうこともある」と語った。