幼い自分を里子に出した両親を探し出すも… 再会拒否され傷心の17歳少年が自殺

自殺する直前、少年は世話をしてくれた里親たちへの感謝や謝罪の言葉を含む、長い遺書を残していた。

2022/01/30 08:00

スマホ・スマートフォン・携帯・携帯電話・落ち込む・絶望・失望

親が幼いわが子を里子に出すときには、未婚、病気、経済的などさまざまな事情がある。両親は心を痛めながら自分を手放したに違いない…そう想像しながら里親の元で暮らしていた中国・河北省の少年。17歳になると、SNSの情報を頼りに親探しを始めたが…。

あまりにも悲劇的な少年の自死の話題を、『南華早報』『上遊新聞』ほかが報じている。



 

■SNSを頼りに実の親探し

幼い頃に里子に出されたとはいえ、血のつながった両親にどうしても会いたい。成長した自分の姿を見てもらいたい。近年そんな思いが募るばかりだったという河北省石家荘(せっかそう)市の劉學州くん。教師の道を目指し、大学で学び始めたところだった。

劉くんは、2007年に撮影された自身が一番幼い頃の写真を公開するとともに、両親に関する情報の提供を求め、中国版TikTokの『抖音(Douyin)』に動画を投稿するなどした。


関連記事:養父母の死と実親からの拒絶… 懸命に自活する大学生に応援の声相次ぐ

 

■母親にブロックされる

努力が実を結び、劉くんはついに両親の所在を突き止めた。メッセージアプリ『WeChat』から母親に連絡し、「会いたい」と伝えてみたという。

しかし「あなたの父親とはすでに離婚し、彼も私も再婚した。今の私は新たな幸せを追い求めるのに精一杯」という返事があり、その後はブロックされてしまった。

傷ついた劉くんは、美しいビーチリゾートである海南省三亜市の海へ。ここは、最初の里親と旅をした思い出の地だった。そして24日未明に抗うつ薬を大量に摂取し、17歳の若さで自ら命を絶ってしまった。

中国「絶望」家族 「一人っ子政策」は中国をどう変えたか【Amazonでチェック】

次ページ
■「親に2度も捨てられた僕」
中国自殺話題ブロック遺書翻訳記事一人っ子政策親探し微博WeChat抖音
シェア ツイート 送る アプリで読む

人気記事ランキング