キネマ旬報ベスト・テン、映画『ドライブ・イン・カー』が5冠に輝く
「第95回キネマ旬報ベスト・テン」日本映画作品賞は映画『ドライブ・イン・カー』が受賞。
■その他の賞は…?
主演男優賞は『すばらしき世界』主演の役所広司が24年ぶり3度目の受賞。
「もう何十年やってきていますが、自分が芝居上手だなと思ったことは一度もない。でもこうやって素晴らしい賞を頂いて、またもうちょっと頑張りたいなと思います」とスピーチ。
24年ぶりの受賞に関して問われると「サボってたわけじゃなくて、一生懸命いい芝居をしたいと頑張ってきたのですが…」と苦笑いしつつ、「(96年、97年と)2年連続で頂いたので、僕の運は尽きたのかもしれないと思いつつ、それでも頑張ってきました。おかげで、キネマ旬報賞に帰ってこれたこと、うれしく思っています」と久しぶりの受賞を喜んだ。
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■“親子受賞”に感激
主演女優賞は、『茜色に焼かれる』『ヤクザと家族 The Family』より、尾野真千子に贈られた。
「こうやって賞をいただくのは、本当にうれしいもの。これからもご褒美がいただけるように、いろんな人に気持ちや感情、いろんなことが伝わる女優を目指して、これからも頑張りたいと思います。またここに帰ってこられるようにがんばります」と宣言。
『茜色に焼かれる』で演じたシングルマザー・田中良子役を「何年ぶりだろうってくらいに憑依したというか…。気持ちがぐっと入って、抜け出せないくらいだった。久しぶりにそんな感情になって、気持ちよかったです」と振り返る。
そんな思い入れの強い作品で、尾野の息子役を演じた和田庵も新人男優賞を受賞。“母子受賞”となった尾野は「それが一番うれしいです。こうやって親子で獲れるってなかなかない。本当に母の気持ちのように、一番喜びました!」と目をうるませていた。
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■やっと“役者”に
助演男優賞に選ばれたのは『孤狼の血 LEVEL2』『燃えよ剣』『土竜の唄 FINAL』の鈴木亮平。
「思った以上に(トロフィーが)重いんですね。割と鍛えているんですが、それにしても重くて、賞の重みを改めて感じています」と笑う。
大学時代、年に400本近い映画を観ていた中で、キネマ旬報を教科書にしていたという鈴木。これがキネマ旬報ベスト・テンの初受賞となり、「やっと“俳優”という肩書に自信を持って『映画に出ていいんだぞ』と許可をもらえたような気持ちがしています」と喜んでいた。