割れないシャボン玉「永遠の泡」開発に成功 研究者の想像を超え465日間も持続
1年以上も割れないシャボン玉の誕生に、研究者すら驚く。その秘密に注目が集まっている。
シャボン玉は、触れるとすぐに割れる。そんな常識を覆したのは、フランスのリール大学に所属する研究チーム。驚異の持続時間から、世界で最も強度の高いシャボン玉といわれ、物理学会で大きな反響を呼んでいる。
「永遠の泡」と名付けられたシャボン玉の謎に、『UPI』などの海外メディアが迫った。
■新しく開発された泡
フランスの物理学者であるアイメリク・ラウックス氏が率いるリール大学の研究チームが、プラスチック製の粒子を混ぜることで大幅に強度が増す「ガス・マーブル」と呼ばれる泡の開発に成功した。
「ガス・マーブル」の理論自体は、同じくフランスの物理学者によって2017年の時点ですでに提唱されていたが、実際に開発を進める研究者は、誰一人いなかったそうだ。
泡の虚弱性をテーマに研究を続けてきたラウックス氏は、そんな「ガス・マーブル」に目を付け、世界初となる開発及びそれを使った実験を始めたという。
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■予想を遥かに超えた実験結果
破裂するまでの持続時間を計るため、実験は洗剤を使った通常のシャボン玉と水性の「ガス・マーブル」の両方を用いて行われた。通常のシャボン玉は予想通り1分ほどで破裂し、「ガス・マーブル」は66分ほど持続するも、想定内の結果だったという。
そこでラウックス氏は水分の蒸発を防ぐ作用があるグリセリンを、水性の「ガス・マーブル」に混ぜ合わせてみることに。グリセリンと泡の最適な比率を模索しつつ実験を繰り返したところ、最終的に5週間から最長465日にわたり持続させることに成功した。
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■新たな研究の兆し
この結果には、ラウックス氏を含む研究チームもさすがに驚いたそうだ。そして「永遠の泡」と題した論文で、アメリカ物理学会が発行する学術雑誌『フィジカル・レビュー』に掲載され、大きな話題を呼んだ。
研究チームはその後「ガス・マーブル」に含まれる成分の割合を変えることで、新たにピラミッド型に変形した泡の開発に成功した。このピラミッド型の泡は1月末の時点で、すでに378日以上持続していると報告されている。
ラウックス氏の挑戦は今もなお続いており、その研究に物理学会も注目しているという。
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(文/Sirabee 編集部・多田一喜)