『破壊神マグちゃん』の最終回が高く評価された理由とは… 幸せとは何か
『破壊神マグちゃん』の最終回の素晴らしさとは。ニーチェにもつながる「幸せ」の教え。
■幸せな人生とは何か
マグちゃんとの日々の中での「孤独」の破壊によって、マグちゃんは使徒である流々に、幸せをもたらすことができたのだ。
またマグちゃんとの日々は、ただの平凡な日常だけでなく、それなりの波乱万丈ももたらしてくれただろう。『マグちゃん』の最終回は、幸せとはこれでいいのだと教えてくれるもの。
それは、永遠に繰り返す日常である「永劫回帰」を示してみせたフリードリヒ・ニーチェの哲学とも繋がるものだろう。
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■伝説の作品となるか
『ジャンプ』の漫画としては1年半という短い連載とはいえ、最終回の1話で人生全体に思いを馳せることを可能としたのは、漫画としての完成度の高さゆえ。流々とマグちゃんの関係や、他のキャラクターとの関係性がよくできているからこそ、それを伝えられるのだ。
また、『マグちゃん』は、翌週の『ジャンプ』にも『守れ!しゅごまる』の中で、ほとんど一話分ぐらいのストーリーを展開し、話題に。最終回を迎えても、話題を呼ぶ『マグちゃん』が、今後、ますます伝説と化す展開があることに期待したい。
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(文/メディア評論家・宮室 信洋)