20時以降、最大300万軒停電も… 東京電力に聞いた「リアルな現状」

前代未聞の「電力需給逼迫警報」が発令された。いまも予断を許さない状況が続いて…。

2022/03/22 16:15



■「水力発電で賄っている」

東京電力は、夕方に停電が発生する可能性があると発表するなど、予断を許さない状況が続いている。22日13時時点での状況について、東京電力パワーグリッド広報に聞いた。

「弊社の公式ツイッターで東京電力サービスエリア内の需給状況を発表しております。黒い折れ線グラフがお客様が使用されている電力、黄色のグラフが節電目標の数値になります。黄色のグラフで書かれた数値が望ましいのですが、数値は上振れしています」(東京電力パワーグリッド広報担当者)。たしかに、12時時点で4,000目標だったのに対して、需要は4,500を記録している。

東京電力「需給ひっ迫警報」

では、不足した電気はどのように補っているのか。「水力発電所を使って不足分を補っています。水力発電の燃料になるのは溜まっている水ですが、水がなくなると発電できなくなってしまいます」(前出・広報担当者)。

22日12時時点でこの揚水発電可能量は71%だが、22時になると0%になると予想されている。


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■停電は「200万~300万軒規模」

この水力発電の数値が0%にならなければ、停電になる可能性は低いというが、別のリスクもあるという。「メインで動いているのは火力発電ですが、機械にトラブルがあると一時的に作れる電気の量が減り停電につながる恐れがあります」(前出・広報担当者)。

緊迫した状況が続く中、いまできることはというと、「設定温度を20度程度に下げていただくと、節電効果があります。暖房は20度以内に抑えていただき、不要な照明を消すなどの節電にご協力いただければと思います」(前出・広報担当者)。

その後、15時になって同社は現状を報告。「電力需給が極めて厳しくなっています。このままの状況が続くと、本日の夜20時以降に揚水式水力発電の運転が停止し、約500万kW(200万~300万軒規模)の停電が発生するおそれがあります」としている。

「自分は大丈夫」ではなく、一人一人が自覚を持った行動を取ることが大切だ。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

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