学校配布の教材、ページめくると衝撃の展開が… リアルすぎる描写に「素晴らしい」の声

新学期は新たな級友だけでなく、新たな学習教材とも出会う時期。驚きの「進化」を遂げた教材が、ネット上で話題になっているのだ。

2022/04/07 04:45


 

■教材を「作る」側の熱意が本物だった…

こちらの「ケーススタディ 情報モラル Advance」は、今年の4月から高校にて使用開始となる名実共に最新の学習教材。同書は3回目の大改訂版となり、最初の版が発行されたのは2007年1月(同年4月から使用開始)だという。

取材を快諾してくれた「第一学習社」担当者は、「高校生がインターネットを安全に活用するために留意すべき点をまとめたものですが、高校生のご家族に見てもらうことも期待しています」と、同教材に込めた思いを語ってくれた。

編纂に当たって特に留意したという2点が非常に素晴らしく、まず注目したいのが「何もかもを禁止するという内容にならないようにすること」という点について。

ケーススタディ 情報モラル Advance

担当者は「本書の性質上、どうしても『〜は禁止』『〜はダメ』といった内容が増えてしまいがちですが、そうした場合でも背景にある理由や仕組みを丁寧に示すことで、納得してもらうことを期待しました」と、表記のねらいについて補足する。

また「高校生が自分自身の問題として捉えることができるようにすること」という点にも重きを置いており、最初版が発行された2007年当時は小学生向けの道徳的な教材は多数存在したが、高校生の目線に特化したものは少ない…といった背景があったため、そうした点も考慮して刊行に至ったそう。


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■今改訂で「初」となる要素

ケーススタディ 情報モラル Advance

「電車を撮影する」という内容の4コマ漫画から、いわゆる「撮り鉄」と呼ばれる人々の一部による迷惑行為を連想した人も多いかと思うが、実際に「電車の撮影で危険な行為をした」という題材を取り上げたのは、今回の版が初になるという。

担当者は「以前の版でYouTubeについて取り上げた際は『映像の著作権』というテーマで、テレビ番組の映像を勝手にアップロードすることの問題を扱っていました」「ただし、こちらのテーマは基本的かつ重要な問題であるため、今回の版でも別のページにて扱っています」とも補足しており、同書にネットリテラシーの真髄が詰まっていることは間違いないだろう。


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■「インターネット」と生きていくこと

今回話題となった1ページは「情報の収集と発信」という章に収録されたもの。

章内で特に伝えたかった内容について、第一学習社は「情報の受信・発信には、いずれも責任が伴うことや、情報の内容が適切かどうかは最終的には自分が判断する必要がある、との認識を持ってほしいと考えました」と解説する。

「このような認識を身につけるためには『○○だから良い、ダメ』のような指導を受けるだけでなく、様々な場面に触れていく必要があります」と続け、「その際にトラブルに巻き込まれる場合もあるでしょう。もちろんそのような経験も必要ですが、大けがはしないようにしてほしいと考えています」と注意を喚起していた。

同教材には、そのための基本的な知識や考え方、さらにはSNSなどの情報システムの裏側にある仕組みや社会的背景などに関心を持つ工夫が多数散りばめられている。

高校生の子供を持つ家庭では一度、我が子の学習教材を家族内で共有してみると、新たな発見があるかもしれない。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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